見慣れない人が家に来た。
少しモジモジしてたけど、何か用がありそうな中年の男性。
玄関を開けたら、少し残念そうな顔をされた。
「お父さんか、お母さんいますか?」
ん?どういうこと?
とりあえず、答えてみることにした。
「いません。外出中で」
「そうですが。塗装のお話させてもらいたくて。この辺回ってるので、お父さんお母さんに渡してください」
と名刺もらった。
僕は28歳で、子供が2人いる。
何なら、夏にもう一人子供ができるので、3児の父になる。
複雑な気持ちだった。
そう見えない見た目だったのか?立ち居振る舞いだったのか?
確かに、「お父さんいますか?」って言われて、高校生のフリをするところに、精神的な未熟さを感じることは否めない。
そういえば、以前、見た目がとても大事だという本を読んだ。
そこでは、錯覚資産という概念が紹介されていて、実力よりも、外見の良さや経歴など、人がわかりやすい指標が、その人の評判を作り、結果を出しやすい環境を作るというものだった。
そして、それは資産の様に積み上がっていって、例え実力が同じでも、錯覚資産を積み上げていったほうが、結果を出しやすいや大きい結果を出すために環境を用意されやすいので、実力を積み上げるより、最終的には実力が上回るという話だった。
*
確かに、最近は坊主だし、短パンかタイパンばかり履いていて、とても、何かちゃんとした人には見えないかもしれない。
そこは大事だろう。
今日、うちのスタッフと話をしていて思ったことは、人は誰しも個性があって、そこを出すのを恐ている。
その個性は、わかりやすく良いところもあるが、恥ずかしかったり、人から見たら、イタい部分があったりするのかもしれない。
僕が一番イタいヤツになるといいなと思った。
僕が一番はみ出したら、他のメンバーもそうしやすくなるなと。
妻や息子は、自分の父が高校生に間違われるのはどうなんやろうか?
その辺も聞いてみらんといかん。